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2008年2月15日

2008.02.15

吉田秋生/宇仁田ゆみ/すたひろ

三連休、中(なか)日が朝早くから24時間勤務なもので休みとしてあんまり期待していなかったのですが、幸い初日は飲み&カラに誘っていただき(トラフグてっさが一皿29円とは…)、うまいもん食って腹の底から声を出すのが最良のストレス発散と再認識。仕事はそこそこ忙しかったものの、上がった翌日ものんびりと過ごせてそれなりに休めたかと。

以下、見知らぬ"肉親"との出会いと関わりを描いた作品をまとめてみました。いずれも各所で取り上げられていて、今さら何じゃいと言われそうですが…

「海街diary 1 蝉時雨のやむ頃」 吉田秋生 小学館 フラワーズコミックス ※異母姉妹との出会い

少年漫画かと見まごう活劇「BANANA FISH」の後に発表された「ラヴァーズ・キス」が大変ビビッドかつ叙情性豊かな作品だった(結婚前の嫁に貸した最初のマンガでした)ので、またいつかこんな物語を書いて欲しいと思っていた。昨日まで互いの存在も知らなかったのに、会えば疑いもなく血の繋がった姉妹だった三人と一人。唯一の肉親だった父を失ったばかりの すず が、多くを語らずとも分かり合える姉達にめぐり逢えた幸福。マンガというジャンルから、このように完成度の高い物語が出ることはマンガ読みの一人として誇らしく思う一方、別に表現手段がマンガである必要性もないように思ったり。まあ、今や扱うテーマは文学もマンガもボーダーレスですから… 続きが楽しみなのは確かです。


「うさぎドロップ」1・2巻 宇仁田ゆみ 祥伝社 フィールヤングコミックス ※幼い叔母との出会い

最初から結構難しいシチュエーションを描いているのだけれど、主人公の りん(6歳) が表情豊かに可愛く描かれていて、大吉が彼女を引き取るに至った経緯が (まず有り得ない展開なのに)至極自然に受け入れられる。そこから転がりだす二人の共同生活はある意味とてもスリリングで、ジャスト同世代の我が娘と りん を較べて反応の違いを楽しんだり、この年頃のイベントを共通体験ネタの如くほくそえんだり。帯にあるように構成も見事ですが、人物描写にも秀でていてこその宇仁田作品かと。3巻は未読ですが、生みの親の正子さんはこれからどうするんだろう。


「おたくの娘さん」1~3巻 すたひろ カドカワコミックスドラゴンJr ※一発で大当たりだった娘との出会い

独身気ままな生活に、突然子供が闖入してくるというシチュエーションは「うさぎドロップ」と似ていないこともないけれど、現代のオタク事情を交えた比較的軽いノリの作風。受け入れ側に(当初は)覚悟が足りないだけに、更にスラップスティックな展開が笑いを誘う。一方で、2巻→3巻にかけての緊迫したエピソードは、意外と言えば失礼ながら作品テーマの本質を突いていてなかなか読ませるものだった。全体にマンガとしてのケレン味たっぷりで、今回取り上げた3作品の中では再読率は一番高いかも。管理人さんと にっち先輩のキャラがいいですね。私も名前はソーイチローさんが良いと考えます。


どの作品にしても、初対面のはずなのに通じ合ったり、よくわかっていると思っても知らないことだらけだったり、近しい他人である肉親との係わりあいが浮き彫りにされることでストーリーに深みを持たせていると感じる。特に前二者は実写ドラマの原作として狙われるかも。まあメディアが変われば別物、ということで。

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