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2008.05.06

ライブ・パッション

魂を揺さぶられる思いをしたことがあるかと問われても、なかなか思い出せるものではない。趣味の範囲で言えば10年程前、とある漫画をマクド食べながら読んでいて魂を持っていかれそうになり、「自分はきっと一生漫画を読み続けるのだなあ」と漠然と思った記憶があるくらい。実体験ではどうだろう。石垣島の北端・平久保崎から見た海の色は一生忘れないという思いはある。では肉声・生演奏では?ライブ万歳と叫びたくなるような機会は1度か2度あったくらいか。音楽体験としては乏しい方だと思う。

ゴールデンウイーク最終日に参加したライブは、あるいは初めてかも知れないとも思える濃密な体験だった。40人入れば満杯となる小さな会場で、肉声さえ届く距離で聴いた超絶ヴォーカル。
三玖(MIQ、みく と読む)という名前、世間一般の認知度は現状で皆無に等しい。歌声自体は少し前まで全国のヨドバシカメラで必ず聞こえていたが、歌手個人が認識されていたとは云い難い。かつてヒットした持ち歌もあるが、その歌唱力に見合った楽曲に必ずしも恵まれていたとは思えず、屈辱的な改名の経緯も、かつてのファンがその存在を見失う一因となっているように思う。とどのつまり、音楽業界では冷や飯を食わされてきたと言っていい。
そんな彼女が開催を自ら望んで竹馬の友に託した大阪ライブ企画”MIQueen”。これまでのソロライブでは聴くことのなかった、しかし長年機会があるごとに歌い続けてきたと思われるスタンダード・ナンバーの数々が、むしろ三玖の類稀な声を際立たせる結果となった。Amazing Grace・One night only・Cry Me A River…どれもこれも、三玖の声でこんな歌が聞きたかったと思えるものばかり。嗚呼、もっと聴きたい。もっと歌ってくれ。休憩をはさんだ約2時間17曲を聞き終え、至福も渇望も綯い交ぜになったような感覚が残る。

今までどんなライブであっても、自分は全身全霊を賭けて歌ってきたと言う。けれど、本当はずっとこういう曲が歌いたかったんじゃないの?別にご本人に聞いたわけではないけれど。
年内にもVol.2を、との主催者の意向。これをステップに、もっとメジャーになってもらえたら。もっと多くの人に、この歌声が届いたらと願ってやみません。

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