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2014.11.16

読み返す作家、再び 穂積/末次由紀/大谷紀子

うせもの宿 第1巻 穂積 小学館フラワーC α 429円税抜

凄惨さやリアル描写に頼ることなく、清廉な語り口を保ちながらも鋭い切れ味に衝撃を受ける作品はあるもので、私的には吉野朔実の中編連作「いたいけな瞳」、大島弓子「つるばらつるばら」「秋日子かく語りき」など角川•あすかコミックスで出した一連の作品あたりが思い出され(古い作品例しか無いのは気にしないように)、いわゆる少女マンガ系女性作家に多い気がします。
デビュー作「式の前日」が大層話題となった作者。 新人らしからぬ画力の高さ(最近はこの程度、当たり前なのかもですが)のみならず、多くを語らないまま進む展開の最後の最後に視野がパッと開ける爽快感、そしてその意味を確かめるために思わず再読せずにはいられない…というのは初めての体験でした。その後の初連載作「さよならソルシエ」はトリッキーな感じが少なめで油断していましたが、またしても今作で作者の罠に掛かってしまい、途中で巻頭から読み返すはめに。読み返すと、1,2話で語られていながら読み取れなかったことの意味が一気に見えてきます。ただの和風ファンタジー連作ではありません。でも、あまり構えて読むものでもありません。マンガ読みの心意気として皆さん、うまく騙されていただきたい。いや、上手いなあ…


クーベルチュール 第2巻 末次由紀 講談社BE LOVE KC 429円税抜

ちはやふる」で足りないラブ成分を、作者がこちらで補給しているように思えてなりません(笑) 3番目に収録された真面目な歯科医青年のエピソードが楽し過ぎて、なんと途中に少女誌掲載らしからぬ四段ぶち抜きが。さすが「ちはやふる」で少年マンガ家やってるだけのことはありますね(違います) 「甘党…強敵だ」で予想される展開にエピソードを五割増しで盛り込んでくるのは流石。ちょっと長いと思ったら、この話だけ50P超えてましたよ。そして読後は涙と勇気をくれる。巻数少ないし間違く面白くて、人に薦め易い逸品です。


すくってごらん 第1巻 大谷紀子 講談社BE LOVE KC 429円税抜

もう続巻出ているし、初めて読む作家で第1巻だけで語るのは危険かなーと思いつつ、主人公の男子のキャラが立っているのと、その才能の萌芽の見せ方が良かったので期待してます。どこまで金魚すくいの深淵を語れるかは未知数ですが、作者の技量は確かに思えるので続きも買うでしょう。件の電話ボックス金魚鉢、出てけぇへんかなー。

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