カテゴリー「旅行・地域」の記事

2015.08.15

下山(三日目最終日)

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3日目、5合目めがけて下山の前に二度目の御来光。

あとはひたすら下るのみ。


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竜のような雲。縁起が良い、と写真を見てくれた某ラジオのパーソナリティー・南かおり嬢が言ってました。そういえば二日目御来光写真の雲も竜っぽかったですね。

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帰りも雲海。超高いところからの地上の絶景も見てみたかった・・・なんて言うと、天気の神様のバチが当たりますね。


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ドーム状に見える頂上も、もうあんな遠くに。


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土砂くずれの頻発する斜面をトラバースする場所は、写真のような隧道をくぐります。屋根の下の砂は流石に乾燥していて、舞えば確かにジャリジャリになるだろうなと思ったのでした。


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5時前に出発し、9時頃には5合目に辿り着きました。娘の頭痛もすっかり治り、「(晴れ女の私は)ええ仕事したよなー」と、ひとしきり自画自賛。


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登って帰ってきたなあ・・・と思うと、やはり感慨深い。


以下雑記。
とにかくゆっくり登って楽勝に思えても、直ぐに息が切れます。酸素が薄いとはこういうことかと思い知らされました。しかしそんな中でも、山男たるガイドさんの体力は無尽蔵。ほぼ20-30分おきに休みを取らせてくれ、そのたびに我々は荷を下ろして腰掛けて休憩していたのですが、ガイドさんは座らず荷は下ろさず立ちっぱなしで平気の平左。しかも、実は背中にはイザというときのための救援物資として水4Lを含む諸々を背負っていたのでした。聞けば、我々のガイドが終わった三日目の午前11時には次のツアー客を8合目まで連れて行く予定で、つまりその翌日にはまた頂上ですよ!大丈夫なの?と我々は思ってしまうのですが、かれこれ一ヶ月近く山から下りていない彼にとって、夏の富士登山はもう「散歩のようなもの」だとのこと。明らかに住む世界が違います。そんな彼も山はもう仕事でしかないのか?来月には長期休暇を取り、メキシコでスキューバダイビングの予定と伺い、これまた浮世離れしたシャチョさんだなと思った次第。

TVなし新聞なし社会から隔絶した山中の生活でしたが、携帯・ワンセグ電波は問題なく届いている不思議。ただ正直、山小屋に入ってしまえばすることがなく寝るだけで、特に二泊目など夕食が16時半には終わってしまって18-9時には早くも就寝する人がいました。高山病対策で空気の入れ替えを優先するため夜間も窓は開きっぱなし、布団は薄いし狭いし寝袋だし、正直熟睡できるものではありません。しかしそこは抜かりなし、疲れて寝入った子供を差し置いて、リュックの底に忍ばせておいたボトルワイン180ccを嫁と分け合いつつ、夜空を眺めて一息つくのでした。


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おまけ。
荷揚げの大変さや在庫管理、調理の問題などあるのか山小屋の食事は粗末で、初日の夕食は写真の如く牛丼+汁、二日目朝食は稲荷寿司2ヶ+αの弁当+茶一杯、二日目夕食はルーの少ないカレーライス+肴の切り身。これだけのローカロリーに登山で費やす運動量を考えればダイエット効果絶大!と期待していたのですが、私は全く減りませんでした。あれー?同じツアーだった新婚三十代の男性(ちょっとガタイ大きめ)は5kg減ったと言っていたのになあ。


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また来るよー


<使用カメラ: OLYMPUS TG-2 Good job!>

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2015.08.14

お鉢巡り(二日目・その2)

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子供達は頂上の山小屋で休ませつつ、元気なパパ(私)とママは火口をひと巡りする”お鉢巡り”へ。 


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休火山とはいえ、底まで下りたら地熱で熱いんじゃないかと思ってしまうほど自然のままです。火星みたい。行ったことないけど。


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鳥居の向こうにブルースカイ。地上より成層圏が3km以上近いわけですからねぇ。


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富士山頂上の中でも最高峰・剣ヶ峰(けんがみね)へは、ご覧のような吹き抜けの急斜面”馬の背”を登らねばなりません。風が強いので鉄柵に掴まりながら、あわてずゆっくり。


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到着!そこには今は稼動していない観測所が。取り壊すと基礎部分が崩れそうで危ないので、そのままなんだそうです。


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ここで初めて火口の一番底が見えました。幸い、まだ噴火しそうにありません。

これで、目標は全て達成(^^ とり急ぎ今夜の宿である8合目の山小屋めざして下山開始。


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下山ルートは岩場ではなく砂地の斜面。ふつう晴天だと、乾燥して舞い上がる塵埃で目も口の中もジャリジャリになるところらしいのですが、都合の良いことに夜の間に適度なお湿りがあったようで全く砂は舞い上がらず、こんなところでも好天に恵まれました。本当、天候に関してはラッキー続きでした。


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利用した山小屋「太子館」は昔、聖徳太子が泊まった由緒正しい宿だと聞かされましたが本当かどうか。暖簾のマークが戦隊モノのレッドの顔みたいでした。そしてここにワナが。


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寝床は4階。もう登るのイヤや・・・


昨年、一昨年に登った人の話から、世界遺産登録の影響+お盆最中ということで相当な混雑を覚悟していたのですが、ガイドさん曰く例年の半分くらいな印象とのこと。 バス法改正により運転手が確保できず、主に関西方面からのツアー客が激減した上に、昨今の火山噴火から富士山をも避けられているのではという分析をされていました。おかげで渋滞に巻かれることも少なく、登りも下りも凡そマイペースで歩けたので、疲労も最小限だったんじゃないかと想像します。つくづく噴火前に来ておいて良かったと思うのです。

続く。(次が最後)

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頂上アタック(二日目・その1)

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いよいよ二日目は頂上アタック。5時には登山開始。御来光いただきましたー

まずは8合目の宿となる山小屋に余分な荷を置き、多少身軽になったところで頂上アタックを開始します。


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二日目も快晴です。きらめく雲海。


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見下ろしても見上げても険しさが分かります。


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トイレ休憩で見つけた張り紙。男子トイレやから許されるよなー。


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8合目より上、本8合目の山小屋群。岩場に密集していて要塞のようです。


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小屋の間を縫うように登って行きます。


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快晴の空の下、干された布団が長閑な雰囲気。


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こんな秘密基地に住んでみたい(空気薄くて大変ですが)。


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アンパンを売りにしている小屋でエネルギー補給。ウマー


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午前9時で、もう16度。標高すでに3400mですが、防寒具は必要ない勢い。


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遠方に見える白い鳥居ふたつ。手前が9合目。ゴールが見えて参りました。


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実は頂上へはブルドーザーが通っていて、物資やゴミの運搬をしてくれています。急病人などイザとなったら あてになりそう。


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9合目の鳥居に到着。願掛けのコインが全ての ひび割れに差し込まれております。


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打ち捨てられた神社の別棟。荒れ放題ですがバチ当たらへんのかな。


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ふたつめの鳥居を抜け、いよいよ頂上へ。


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到着!


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登山途中でも感じていましたが、外国人の多いこと。日本人の多くが完璧な登山装備と伸縮式トレッキングポールで登っているのに対し、外国人の多くは金剛棒を片手に軽装で頂上にアタックしています。日本最高峰でも、海外に行けば4000m級はザラにあるわけで、彼らにとってはハイキング気分なのかも知れません。


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瓦礫を積み上げて小屋を建てています。この瓦礫に似せたお菓子、売ってたなあ。食べてみたかったかも。


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世の中には物好きな人がいるもので(失礼な!)「富士登山競争」なるものが毎年7月に開かれており、1合目→頂上(正確には少し下、富士山頂久須志神社まで)の高低差3000m・21kmの行程を競って登るのだそうです。男子の歴代記録は二時間半を切る勢いで、とんでもねぇ!
 … … …
実は子供が高山病を患ってしまったようで、頂上手前から息子がグロッキーに。この時点で娘も体力的に限界だったようで、その夜から明け方にかけ激しい頭痛に見舞われマジ泣きしてました。実は私と嫁も軽い頭痛は下山まで続いていたので、家族全員が高山病に見舞われていた模様です。ガイドさん曰く、半数の人が何らかの形で患っているとのこと。極くゆっくり登った我々でもこの体たらく。ひどければ脳浮腫・肺水腫で死ぬこともあるわけで、こわいですねぇ。

続く。

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2015.08.13

頭を雲の上に出し(一日目)

「噴火する前に行っとこか」

というわけで、富士山に登って参りました。私としては本格的登山は高校修学旅行の西穂高岳登頂(たぶん途中まで)以来。もちろん子供達は初めて。嫁は実家が六甲山の麓で、ハイキングがてらよく登っていたらしいのですが、さすがに標高が全く違うので較べものにはならなさそう。スポーツデポのチラシとか付け焼刃の知識で、二泊三日のツアー参加となりました。

一泊二日の頂上制覇後すぐに下山というパターンが多い中、一番楽な吉田ルート・登るのは昼間だけ・御来光は頂上ではなく山小屋脇で二回拝むという、ヌルいツアーですが、色々確実そうな日程です。しばらく前から現地近辺の天気予報は追いかけていたのですが、休みを取った3日間だけが雨予報で正直、悪天候を覚悟していました。実際、五合目までのバス乗り場では雨模様でしたが、

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なんと五合目に上がればもう雲の上。頭を雲の上に出し~♪の歌の通りで、雲海を眺めつつ三日間とも降雨に祟られることなく登山下山が可能でした。たいへんラッキー(^^

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とはいっても雲は多め。視界の悪い中、登山開始。

ガイドさんは若いけれど経験豊富そうなシュッとしたイケメンさん。ふだんはプログラミング会社の社長さん(!)をしつつ、シーズンになると請われて富士登山ガイドをやっているんだそうです。年配の方も参加するツアーであり、かなり登山の速度は抑え気味でしたが、海外の高峰を攻めるときと同様のペースだとも言っていました。高山病予防のためでしょうか?

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五合目付近ではヤマホタルブクロの可愛い花が目を楽しませてくれました。

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雲をかき分け進む進むー

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ここらで既にキャンデーの袋はパンパンに。

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程なく雲の上に出ました。快晴!コントラストが高い=紫外線に照射されまくりで更に登って行きます。

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初日は7合目の山小屋で一泊です。15時に登頂開始し、18時前には到着しました。

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標高が高いためか日暮れも遅めな印象。黄昏の雲海も美しい・・・

翌朝は4時過ぎ起床予定なので早めの就寝を勧められたものの、折りしもペルセウス座流星群の極日。街の明かりから解放されるこのチャンスに観測しない手はない!ということで、20時過ぎまで家族4人で夏の星座を眺めていました。まあ観測していたのは登山道途中の踊り場のような場所で、頂上での御来光を目指す人達がヘッドランプを付けて行き交うため完全な暗闇ではなかったのですが、それでも0等星クラスをはじめ十数個の流星を拝むことができました(^^ もちろん子供達は初めて。これだけでも、来た甲斐があったというものです。

続く。

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